AIDMAとAISASって!? 他には???

AIDMAとAISASは、消費者の購買行動や情報処理過程を説明するために用いられるモデルです。これらのモデルは、特にマーケティングや広告戦略を立てる際に参考にされます。以下に、それぞれのモデルの説明、違い、販売戦略と広報戦略における広告媒体の具体的なアイテムと訴求方法を示します。

AIDMAモデル

説明

AIDMAは、Attention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲望)、Memory(記憶)、Action(行動)の各フェーズからなるモデルです。このモデルは、消費者が商品やサービスに対して最初に注意を向け、興味を持ち、欲望を感じ、記憶に留めた後に購買行動に至るプロセスを示しています。

販売戦略と広報戦略の広告媒体

  • Attention: テレビCM、看板広告、SNSでのバズマーケティング
  • Interest: 専門誌の広告、インフルエンサーによるレビュー記事や動画
  • Desire: 体験型イベント、無料サンプル配布、限定セール
  • Memory: ニュースレター、リマーケティング広告
  • Action: オンラインショップのプロモーションコード、購入促進メール

マイルストーン

  1. 広告キャンペーン開始
  2. ターゲット層の注意を引く
  3. 興味・欲望の喚起
  4. 記憶に残るブランドイメージの構築
  5. 購買行動の促進

AISASモデル

説明

AISASは、Attention(注意)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)の各フェーズからなるモデルです。インターネットの普及により、消費者が情報を積極的に検索し、購入や体験後にその感想を共有する行動が増えたことを反映しています。

販売戦略と広報戦略の広告媒体

  • Attention: ソーシャルメディア広告、バナー広告
  • Interest: ブログ記事、レビューサイト
  • Search: SEO対策済みのコンテンツ、キーワード広告
  • Action: オンライン限定オファー、クリックワン購入機能
  • Share: カスタマーレビューの募集、SNSでのシェア促進キャンペーン

マイルストーン

  1. オンラインでの露出開始
  2. ターゲット層の関心喚起
  3. 情報検索を通じた関与の深化
  4. 購入への導き
  5. ユーザーによる情報の共有促進

AIDMAとAISASの違い

AIDMAモデルは、伝統的なメディアを中心とした消費者の購買行動を説明するのに対し、AISASモデルはインターネットの普及による消費者行動の変化、特に情報検索と情報共有の重要性を強調しています。AISASは、消費者がアクティブに情報を求め、体験を共有する現代の購買プロセスをより正確に反映していると言えます。

これらのモデルに基づいた販売戦略や広報戦略を立てる際には、ターゲットとする消費者のメディア利用傾向や情報収集の行動パターンを考慮することが重要です。また、マイルストーンを設定し、各フェーズでの成果を測定することで、戦略の効果を最大化することができます。

他に消費者行動を捉えるために提唱されている最新のモデルには、以下のようなものがあります。これらのモデルは、デジタル技術の進化と消費者の行動変化を反映しています。

他には?!
SEE-THINK-DO-CAREモデル

このモデルは、Googleが提唱したもので、消費者の購買行動を4つのステージに分けています。それぞれのステージは、消費者の意図と関与の度合いに基づいています。

  • SEE: 最大の潜在顧客層。特定の製品やサービスに対して即時の購買意欲はないが、将来的な関心がある人々。
  • THINK: 製品やサービスに対して興味や関心を持ち、情報を探求し始めた人々。
  • DO: 購買意欲が高く、行動を起こす準備ができている人々。
  • CARE: 既に製品やサービスを購入し、それに対して忠誠心を持っている人々。

RACEモデル

RACEは、Reach(到達)、Act(行動)、Convert(転換)、Engage(関与)の4つのフェーズからなります。このモデルは、デジタルマーケティングキャンペーンの計画、実行、管理を効果的に行うためのフレームワークを提供します。

  • Reach: ターゲットオーディエンスに到達し、ブランドや製品の認知度を高める。
  • Act: 訪問者をリードに変換するための行動を促す。
  • Convert: リードを顧客に転換する。
  • Engage: 顧客との長期的な関係を築き、リピート購入や口コミを促進する。

Customer Journey Mapモデル

顧客旅行マップ(Customer Journey Map)は、顧客が製品やサービスを認知してから購入し、それを使用して評価するまでの全過程を視覚化するモデルです。このアプローチは、顧客の体験を深く理解し、各接点での顧客のニーズや問題点を特定するのに役立ちます。

SOLOMOモデル

SOLOMOは、Social(ソーシャル)、Local(ローカル)、Mobile(モバイル)の3つの要素を組み合わせたマーケティング戦略です。このモデルは、消費者がソーシャルメディアを利用し、地域に基づいた情報を求め、モバイルデバイスを通じて情報にアクセスする現代の行動傾向に対応しています。

これらのモデルは、デジタル技術の進化によって変化する消費者の行動を捉え、企業がより効果的なマーケティング戦略を立てるための洞察を提供します。各モデルは、特定のビジネス目標やターゲットオーディエンスに応じて選択し、適用することが重要です。

SNSに特化したマーケティングや消費者行動を理解するためのモデルは、ソーシャルメディアの特性とユーザー行動の両方を考慮しています。以下は、SNSに特化した代表的なモデルです。

SNSにおけるモデル

1. コンテンツマーケティングの5Cモデル

このモデルは、SNS上でのコンテンツマーケティング戦略を構築する際に考慮すべき5つの要素を指します。

  • Creation(創造): 魅力的で価値のあるコンテンツの作成。
  • Curation(キュレーション): 他者が作成したコンテンツを選択し、共有すること。
  • Connection(接続): ターゲットオーディエンスとの関係構築。
  • Conversation(会話): オーディエンスとの対話を促進し、エンゲージメントを高める。
  • Conversion(転換): 最終的な目標である行動変容や購買へと導く。

2. POEMモデル

POEMは、Paid(有料)、Owned(所有)、Earned(獲得)のメディアの3つのカテゴリーに分けて、SNSを含むデジタルマーケティング戦略を考えるフレームワークです。

  • Paid Media(有料メディア): 広告投資によってアクセスを獲得する。例えば、SNSの広告やプロモーション投稿など。
  • Owned Media(所有メディア): 自社がコントロールするメディア。自社のSNSアカウントやウェブサイトなど。
  • Earned Media(獲得メディア): ユーザーの口コミやシェアによって自然に獲得するメディア。SNSでのユーザーによる投稿やレビューなど。

3. ハニカムモデル

ソーシャルメディアのハニカムモデルは、ソーシャルメディアの機能を7つの側面で分析します。これにより、各SNSが提供するユニークな価値と、それをビジネス戦略にどのように活用できるかを理解するのに役立ちます。

  • Identity(アイデンティティ)
  • Conversations(会話)
  • Sharing(共有)
  • Presence(存在感)
  • Relationships(関係性)
  • Reputation(評判)
  • Groups(グループ)

これらのモデルは、SNSを利用したマーケティング戦略やコミュニケーション戦略を立てる際に、どのようなコンテンツを作成し、どのようにユーザーとの関係を築き、どのようにブランド価値を高めていくかを考えるための基盤を提供します。SNSの特性を理解し、これらのモデルを適切に活用することで、より効果的なSNSマーケティング戦略を展開することが可能になります。

TOP