写真撮影基礎の基礎③

カメラレンズには大きく分けて「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」の2種類があります。それぞれの特徴、利用用途、および利用上の注意点について解説します。

単焦点レンズ

特徴

  • 画質の優れていることが多い:単焦点レンズは一つの焦点距離に特化しているため、光学設計がシンプルで、画質が優れていることが多いです。
  • 大きな開放F値:開放F値が大きく、より多くの光を取り込むことができるため、暗い場所での撮影やボケ味(背景のぼかし)を重視する撮影に適しています。
  • 軽量でコンパクト:ズームレンズに比べて構造がシンプルなため、軽量で持ち運びやすいことが特徴です。

利用用途

  • ポートレート撮影、夜景や星空撮影、食べ物や商品の撮影など、特定のシーンで高画質が求められる場合。
  • 背景をぼかして被写体を際立たせたいポートレート撮影や、暗所での撮影に適しています。

利用上の注意点

  • 焦点距離が固定されているため、構図を変えたい場合は物理的にカメラの位置を移動させる必要があります。
  • 撮影の幅を広げたい場合は、複数の焦点距離のレンズを用意する必要があります。

ズームレンズ

特徴

  • 焦点距離の可変:一つのレンズで複数の焦点距離をカバーできるため、様々なシーンに対応できる汎用性の高さがあります。
  • 撮影スタイルの柔軟性:構図を変更する際にレンズの交換が不要で、ズームリングの操作だけで対応できます。
  • 携帯性に優れたものもある:特に旅行やハイキングなど、様々なシーンを撮影したい場合に便利です。

利用用途

  • 旅行、イベント、スポーツ、野生動物の撮影など、様々なシチュエーションで幅広く使用されます。
  • 撮影条件が頻繁に変わる環境や、さまざまな被写体を撮影したい場合に適しています。

利用上の注意点

  • 単焦点レンズに比べると、画質が若干劣る場合があります。特に安価なズームレンズでは歪みや色収差が目立つことがあります。
  • 開放F値が小さい(光をあまり取り込めない)モデルが多く、暗い場所での撮影やボケ味を出す撮影には不向きな場合があります。
  • 重量があるレンズも多く、長時間の手持ち撮影には不向きな場合があります。

まとめ

単焦点レンズは画質の良さと大きなボケ味を求める撮影に、ズームレンズはその汎用性と便利さで様々なシチュエーションに対応したい場合に適しています。撮影するシーンや被写体、求める画質や撮影スタイルに応じて選択することが重要です。

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